この記事は、教室・スクールを運営している方、講座やセミナーを開いている方に向けて書いています。生徒募集がうまくいかない理由を、2025年から2026年に公表された調査データで整理しました。
結論を先に書くと、大人向けの講座を持つ教室にとって、市場そのものは悪くありません。問題は多くの場合、内容ではなく「知られていないこと」と「伝え方」のほうにあります。
この記事の要点
- 子ども向けが縮むなかで、成人向けはプラス成長(語学ビジネス市場/2025年発表)
- 見込み客の74.0%は独学。競合は他教室ではなく「YouTubeとアプリ」
- 大人が学ぶ理由の1位は「自分自身の成長」64.5%。資格や割引ではない
- 企業の93.2%が自社サイトを持つ時代。サイトがあることと、見つかることは別
子ども向けは減り、大人向けは伸びている
矢野経済研究所が2025年9月に発表した語学ビジネス市場の調査によると、2024年度の市場規模(主要13分野合計)は7,906億円(前年度比100.2%)。2025年度は7,901億円でほぼ横ばいと予測されています。
注目したいのは内訳です。同調査では、幼児・子供英会話教室市場がマイナスとなった一方で、成人向け外国語教室市場はプラス成長と報告されています。少子化の影響が子ども向けの数字に出はじめ、大人向けがそれを支えている構図です。
これは語学に限った数字なので、そのまますべてのジャンルに当てはめることはできません。ただ、生徒の年齢層が子どもに偏っている教室ほど、今後の人口動態を一方向に受けることは確かです。既存の講座を大人向けに1コマ開くことは、新規事業というよりリスク分散に近い判断だと考えています。
あなたの競合は、ほかの教室ではなく「独学」
学びのメディア『日本の資格・検定』が2025年9月〜10月に実施した1,701名への調査では、はっきりした数字が出ています。
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 学習方法として「独学」を選んでいる | 74.0% |
| 継続の悩み 1位「時間の確保」 | 40.3% |
| 継続の悩み 2位「モチベーションが続かない」 | 39.7% |
見込み客の4人に3人は、教室を比較検討する前に「動画とアプリで十分ではないか」と考えています。そして実際に独学を始め、時間が取れずに止まり、モチベーションが切れて離れていく。悩みの1位と2位は、どちらも教える内容とは関係のないところにあります。
ここに、教室やワークショップが本当に売っているものが見えます。それは知識やカリキュラムではなく、続く仕組みです。
- 曜日と時間が決まっていて、自分で決めなくていい
- 行けば顔を合わせる相手がいる
- 進み具合を見ていて、詰まったところを指摘してくれる人がいる
- 休んだときの振替や、遅れたときの戻り方が用意されている
紹介文に書くべきなのは、カリキュラムの網羅性よりも「一人では続かなかった人が、ここでどう続いたか」です。独学に負けている教室は、たいてい独学と同じ土俵(内容の充実度)で戦っています。
大人が学ぶ理由は「成長」と「興味」|資格や割引ではない
株式会社ウィザスが2025年3月に実施した調査(東京・愛知・大阪・福岡の20〜69歳の会社員・職員1,014名)では、自主的な学びに取り組んでいる人は35.0%。学ぶ目的の上位は「自分自身の成長」64.5%、「興味・関心のあること」51.8%でした。
つまり、大人を動かしているのは「できるようになりたい」と「面白そう」です。資格の有無や割引が主語になっていないことに注目してください。そして、まだ学んでいない65%は「学ぶ気がない層」ではなく、きっかけが来ていないだけの層です。
この視点で講座紹介文を書き換えると、伝わり方が変わります。
| よくある書き方 | 書き換えの方向 |
|---|---|
| 初心者歓迎・全12回で基礎から学べます | 週1回90分×3か月で、〇〇を一人で作れるところまで進みます |
| 丁寧に指導します | 毎回1人ずつ手元を見て、詰まったところをその場で直します |
| 〇〇資格に対応 | 仕事終わりの19時開始。同じ時間に来る5人と一緒に進みます |
| アットホームな雰囲気です | 平均年齢42歳。半数が未経験から始めた方です |
右側に共通しているのは、数字と、変化のあとの具体的な姿です。大人の受講検討者が知りたいのは「自分の生活に収まるか」と「自分がどう変わるか」であって、講師の熱意ではありません。
2026年に関心が集まるジャンル|「備える学び」と「整える学び」
学びのプラットフォーム「ストアカ」が2025年11月末〜12月に実施した調査(20〜70代の男女564名)による「2026年に挑戦したい大人の習い事」は、次のとおりです。
| 順位 | 女性 | 男性 |
|---|---|---|
| 1位 | 英語 | AI |
| 2位 | AI | 英語 |
| 3位 | 占い | 起業・独立 |
| 4位 | 発酵・麹 | 動画撮影・編集 |
| 5位 | ヨガ・ピラティス | 電子工作・DIY |
同社はこの傾向を、キャリアや副業に「備える学び」と、健康や心身のバランスを「整える学び」の二軸で説明しています。AIや英語のような実利系と、発酵・ヨガ・編み物のような暮らし系が、同じ上位に共存しているのが2026年の特徴です。
ここで有効なのは、ジャンルを増やすことではなく、いま持っている講座がどちらの入口から来る人に向いているかを言語化することです。陶芸教室は「手を動かして頭を空にする時間」として整える学びの文脈で読まれますし、写真教室は「SNS運用や副業に使える」備える学びとしても読まれます。同じ講座でも、紹介文の1行目を変えるだけで届く層が変わります。
サイトはあるのに、見つからない
総務省の令和6年通信利用動向調査(2025年5月公表)によると、自社のホームページを開設している企業の割合は93.2%です。もはやサイトを持っていること自体は差別化になりません。
そして自社サイトは、構造上「すでに名前を知っている人」が訪れる場所です。検索されるのは教室名であって、まだあなたを知らない人は「地域名+ジャンル」で探します。そこに自分の教室が並んでいなければ、存在しないのと同じ扱いになります。
少し古いデータですが、習い事を始めたきっかけとして最も多かったのは「知人の口コミ」41.3%という調査があります(2016年・20〜60代2,211名)。口コミは今も強い集客経路です。ただし口コミは、すでにあなたと接点のある輪の中でしか広がりません。生徒数が頭打ちになる教室の多くは、この輪の外に出る導線を持っていないだけです。
掲載型のサイトに載せる意味は、広告というより「まだあなたを知らない人が、地域とジャンルから辿り着ける場所を1つ増やすこと」にあります。
aetta への掲載について
aetta は、大人向けの習いごと・講座・イベントを地域から探せるサイトです。教室名・ジャンル・エリア・料金・お問い合わせ先などを登録して掲載します。
| プラン | 料金 | 課金のしかた |
|---|---|---|
| 教室・スクール掲載 | 月額550円(税込) | 月額の自動更新 |
| イベント掲載 | 550円(税込)×掲載月数 | お申込み時に、選択された月数分を一括して即時決済 |
| 探す側の利用 | 無料 | 登録不要・すべての掲載を閲覧できます |
月額550円という金額にした理由は単純で、「1人でも来れば十分に元が取れる」水準でなければ、小さな教室や個人講師が試せないからです。広告費の判断に会議が要るような金額では、まず載せてみるという選択ができません。
このサイトは、もともと子ども向けの習いごと情報サイトを運営していたところに、「大人向けの講座もやっているので載せたい」という要望が複数届いたことから始まりました。教える側には、すでに大人に向けた場がある。足りていなかったのは、それを探せる場所のほうでした。
掲載についてよくある質問
掲載にはいくらかかりますか?
教室・スクールの掲載は月額550円(税込)の自動更新です。イベント掲載は買い切りで、お申込み時に選択された月数分(550円×月数)を一括して決済します。探す側の利用は登録も料金も不要です。最新の条件は掲載料金ページをご確認ください。
個人で教えていますが、掲載できますか?
できます。法人・個人は問いません。むしろ、公式サイトを持っていない個人講師の方ほど、地域とジャンルから探される受け皿としての効果が見込めます。単発のワークショップやセミナーはイベント掲載をご利用ください。
掲載ページには何を書けばいいですか?
この記事で挙げた調査を踏まえると、優先度が高いのは次の3点です。1つ目は曜日・時間・1回あたりの長さ(生活に収まるかを判断する材料)。2つ目は受講後にできるようになることを具体的に。3つ目は体験レッスンの有無です。大人の受講検討者は「続けられるかどうか」を最も気にしています。
参考にした調査
- 矢野経済研究所「語学ビジネス市場に関する調査(2025年)」(2025年9月30日発表/調査期間2025年4〜7月)
- 『日本の資格・検定』(CBTソリューションズ)学習実態調査(2025年9月1日〜10月15日/10〜60代の男女1,701名)
- 株式会社ウィザス「『学び』への個人の意欲・企業の動向」(2025年3月7日/東京・愛知・大阪・福岡の20〜69歳の会社員・職員1,014名)
- ストリートアカデミー「2026年に挑戦したい大人の習い事ランキング」(2025年11月27日〜12月6日/20〜70代の男女564名)
- 総務省「令和6年通信利用動向調査の結果」(2025年5月30日公表/企業のホームページ開設率93.2%)
- 予約ラボ「習い事の経験・継続に関する調査」(2016年3月/20〜60代2,211名。きっかけ「知人の口コミ」41.3%)
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